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こんにちは。戸塚国語塾の前田です。


本日は、【空欄補充(抜き出し)の問題】についてです。


これは国語の問題の中で一番難しいと個人的には思っています。


なぜなら、本文中のどこに書いてあるのかを見つけることが困難だからです。


やたらめったら字数に合う言葉を探すのは時間もかかり、正答率も上がりません。


具体的にどんな問題か見ていきましょう。




ー線①「みなさんはなぜ生きものの名前を覚えたのですか」とありますが、「名前」を知っているということについて説明した次の文の□に当てはまる言葉を、本文中から十字以内で抜き出して答えなさい。


名前を知っているということは、その名前を持つ生きものの世界に□ということである。




ぼーっと問題を見ていても答えは出てきません。


解く手順は以下の通りです。



手順①

設問に線引きをする。


ー線①「みなさんはなぜ生きものの名前を覚えたのですか」とありますが、「名前」を知っているということについて説明した次の文の□に当てはまる言葉を、本文中から十字以内で抜き出して答えなさい。


しっかりと何を聞かれていて、どのように答えるのかに線引きをして確認しましょう。



手順②

傍線部を一文に伸ばす。


①みなさんはなぜ生きものの名前を覚えたのですか。


元々一文が問題になっていますが、改めて傍線部を確認するために線引きしましょう。



手順③

《重要》□の前後でキーワードになりそうな言葉に線引きする。


名前を知っているということは、その名前を持つ生きものの世界に□ということである


□の前後のキーワードにチェックすることが今回の問題で最重要です。



手順④

問題で聞かれていることを改めて確認する。


名前を知っているということについて説明しなさい。


説明しなさいと言うことは言い換えることです。


よって生きものの名前を知っているということはどういうことなのか言い換える問題です。



手順⑤

《重要》手順③で確認したキーワードとなる言葉と似た表現を文中から探し線引きする。


答えが傍線部の近くにあれば見つけやすいですが、今回は傍線部からかなり離れた位置にあります。


どういう生きもののの名前を知っているか、はその人が関心を持っている世界を表現しているのです。


手順③で線引きした文とよく似ていますね。


比較してみます。


名前を知っているということ、その名前を持つ生きもの世界に□ということである。


どういう生きものの名前を知っているか、はその人が関心を持っている世界を表現しているのです。



手順⑥

似た表現の一文から□に当てはまる言葉を条件に合わせて抜き出す。


どういう生きもののの名前を知っているか、はその人が関心を持っている世界を表現しているのです。



手順⑦

□に抜き出した言葉を入れてみて文脈がおかしくないか確認する。


名前を知っているということは、その名前を持つ生きものの世界に関心を持っているということである。



以上です。


いかがでしたでしょうか。


このように空欄補充(抜き出し)の問題は非常に複雑な作業を必要とします。


この作業をいかに速く正確に出来るかは正しい解き方を知り、たくさん演習することです。


模試や入試でも空欄補充(抜き出し)の問題はよく出てきますが、正答率は高くありません。


言い換えれば、この問題が出来るようになればほかの生徒に差をつけることができます。


感覚で解くのではなく、言語化して論理的に解く力を身につけることが中学受験では重要です。


今回の説明は以上になります。


少しでも生徒、保護者の参考になれば幸いです。



戸塚国語塾 前田






閲覧数:616回
執筆者の写真ぼろんたくん




こんにちは。戸塚国語塾の前田です。


いよいよ、受験までのこりわずかとなってきました。


戸塚国語塾も本格的に受験モードです。


そんな受験生に向けて本日のブログの内容は


『選択肢を先に見ない』


これをテーマに話していきます。


これはどういうことかまず説明します。


ほとんどの生徒さんは次のような手順で問題を解きます。


①文章を読む


②問題を読む


③選択肢を見る


④文章を確認する


⑤選択肢を選ぶ


この手順で問題を解いています。


決して間違ってはいません。


ほぼ大半の生徒がこの手順で解いています。


わたしも学生時代はこの手順でした。


この手順で一番の誤りはどこにあると思いますか?


③選択肢を見る


これです。


なぜ生徒たちは選択肢を先に見るのでしょうか。


それは誰からも問題を解く手順を習っていないからです。


普通に考えたら、選択肢を先にみるのは当然です。


選択肢を見て本文と一致しているものを選ぶ。


この作業になっています。


ただし、この選択肢を先に見るという行動は大きな過ちです。


簡単な問題であれば選択肢を先に見ても問題は解けますが、難易度が高い問題はそういう訳にはいきません。


例えば


4択の問題で2択まで絞れるがその2択でいつも間違えしまうようなパターン


選択肢の文が非常に長く一部分が間違っていることに気が付かせるパターン


選択肢が5択になっていてパターン


などのように偏差値が高い学校であればあるほど選択肢の問題は難しくなってきます。


問題作成者は問題を解く生徒たちを迷わせるような選択肢を作ってきます。


そのため、先に選択肢を見るという行為は、一件早く解けそうな気がしますがそうとも言えないのです。


戸塚国語塾では、選択肢を先に見ることは絶対NGであると指導しています。


おそらく入会当初はその癖が抜けずに選択肢に頼った選び方をしているため、なかなか塾のテストの結果も出にくいという状況があります。


では、どうするのか。


もうお分かりだと思いますが、選択肢を先に見ないで答えの根拠を本文中に探してから選択肢を消去法で解くということです。


この訓練には時間を要します。


なぜならどこに答えの根拠が書いてあるかが分からないからです。


よく、塾の先生がこのように言います。


「答えは傍線部の前か後ろに書いてあるからしっかり読みなさい。」


しっかり読みなさい・・・。


これでは何の解決にもなりません。


なぜ答えの根拠が前、もしくは後ろに書いてあるのかを論理立てて理解しないといけません。


例えば、傍線部を伸ばした中に指示語があり、その指し示している言葉の言い換えが傍線部の前にあるなど。


その答えの根拠を言い換えた選択肢を選ぶ。


このように選択肢を選ぶということは一見簡単そうに見えて非常に難しいことだったりします。


しかし、この選択肢を選ぶまでの一連の流れが理解できたら記述問題も同じように解くことができます。


なぜなら、選択肢の答えを本文中から探し出せるようになれば、記述も本文中の言葉を使って書く問題だからです。


正直に言います。


親がこのような指導をするのは相当国語に精通していないと無理です。


そのための国語指導のプロという人たちがいます。


そのプロの人たちもそれぞれ違った指導方針をされているので、希望の指導がされるかどうかは分かりません。


戸塚国語塾では今回の説明であるように、問題の解法に特化した授業形式です。


どんな問題にも対応できる普遍的な解き方というものがあります。


最近は塾でもオフラインで授業配信をしていたり、大人数で一斉授業をしていたりといろいろあります。


戸塚国語塾は少人数制で双方向性を重視した授業形式です。


少人数かつ双方向性のある授業にこそ、国語の力を伸ばすことが出来ると考えています。


来年は新3年生から新6年生までを対象に指導します。


国語が苦手な生徒も、得意な生徒もいまよりも国語力を上げたいという方であれば是非ご参加ください。


少し長くなりましたが、受験勉強を支える保護者の一助になれば幸いです。


戸塚国語塾


前田 剛志



お問い合わせはこちらまで。





閲覧数:165回


こんにちは。戸塚国語塾の前田です。


今回は『選択肢は誤った箇所に線を引く』について詳しく説明していきます。


お子さんは選択問題の選択肢にチェックを入れているでしょうか?


チェックしなくても解けるよ、と言っているうちはまだまだ甘いです。


難易度が高い選択肢の問題は一部分に誤りがあり、そこを見分けることができないと正解を導くことは困難になります。


選択肢のどこが違うかにチェック入れらるようになれば、正答率は向上します。


では、具体的に見ていきましょう。



問題

傍線部①「物質から心が生まれるしくみが全然わかりません」とありますが、これを説明したものとして最も適切なものを次の中から選び、記号で答えなさい。


ア 脳内物質が感覚中枢を興奮させることと、「きれい」という感覚が生まれることの関係性を科学的に説明することはできないということ。


イ 脳内物質によって感覚中枢が興奮して「きれい」と感じる仕組みは科学的に説明できるが、それを自分の身体で実感することは不可能ということ。


ウ 心地よさを増幅する物質が脳内で分泌されることは観察できるが、それによって感覚中枢が興奮するかどうかは個人差があり科学的に説明できないということ。


エ 脳内物質のはたらきについて分析する脳科学と、たんぽぽを見て「きれいだ」と感じる心のはたらきを解明する学問とでは研究対象が異なるということ。



ここでポイントは句読点ごとにスラッシュ/をして正誤判別することです。


前半があっていてもいても、後半が間違っている可能性があります。


その逆ももちろんあります。


では、上記の選択肢をスラッシュで分けていきます。



ア 脳内物質が感覚中枢を興奮させることと、/「きれい」という感覚が生まれることの関係性を科学的に説明することはできないということ。


イ 脳内物質によって感覚中枢が興奮して「きれい」と感じる仕組みは科学的に説明できるが、/それを自分の身体で実感することは不可能ということ。


ウ 心地よさを増幅する物質が脳内で分泌されることは観察できるが、/それによって感覚中枢が興奮するかどうかは個人差があり科学的に説明できないということ。


エ 脳内物質のはたらきについて分析する脳科学と、/たんぽぽを見て「きれいだ」と感じる心のはたらきを解明する学問とでは研究対象が異なるということ。



スラッシュで区切ることができました。


あとは本文の答えの根拠と似ている表現には〇、本文から読み取れないなどの答えの根拠にならないものを×していきます。


ア 〇脳内物質が感覚中枢を興奮させることと、/〇「きれい」という感覚が生まれることの関係性を科学的に説明することはできないということ。


イ ×脳内物質によって感覚中枢が興奮して「きれい」と感じる仕組みは科学的に説明できるが、それを自分の身体で実感することは不可能ということ。


ウ 〇心地よさを増幅する物質が脳内で分泌されることは観察できるが、それによって感覚中枢が興奮するかどうかは個人差があり科学的に説明できないということ。


エ 〇脳内物質のはたらきについて分析する脳科学と、たんぽぽを見て「きれいだ」と感じる心のはたらきを解明する学問とでは研究対象が異なるということ。



ここで大切なポイントがあります。


それは×にした理由です。


なんとなくではダメです。


例えば、イの前半部分はなぜ違うのかが理解できないといけません。


×脳内物質によって感覚中枢が興奮して「きれい」と感じる仕組みは科学的に説明できるが


答えは科学的に説明できないとなっているが、科学的に説明できると逆になっていることに気づくことです。


今回は分かりやすく例を出してみましたが、答えの根拠にならないパターンはいくつかあります。



①本文と逆の表現になっている。


②本文から読み取れない表現になっている。


③設問に対する答えになっていない表現になっている。


④言い過ぎの表現になっている。


などです。



これらが理解できて初めて選択肢の消去が出来ます。


ただし、ここで大きな落とし穴があります。


国語が苦手な生徒は答えの根拠が分からずに選択肢を見て消去しがちです。


もしくは誤った答えの根拠を元に選択肢を消去してしまいます。


そのため、選択肢で誤った箇所にチェックいれるためには、答えの根拠を正確に読み取る必要があります。


この答えの根拠についての説明は近々説明いたします。


いかがでしたでしょうか。


選択肢の誤った箇所に線を引くということは国語の問題を解くために必須のテクニックです。


ぜひこのテクニックをマスターして国語の偏差値を向上させましょう。



戸塚国語塾 前田



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