こんにちは。戸塚国語塾の前田です。
今回は『選択肢は誤った箇所に線を引く』について詳しく説明していきます。
お子さんは選択問題の選択肢にチェックを入れているでしょうか?
チェックしなくても解けるよ、と言っているうちはまだまだ甘いです。
難易度が高い選択肢の問題は一部分に誤りがあり、そこを見分けることができないと正解を導くことは困難になります。
選択肢のどこが違うかにチェック入れらるようになれば、正答率は向上します。
では、具体的に見ていきましょう。
問題
傍線部①「物質から心が生まれるしくみが全然わかりません」とありますが、これを説明したものとして最も適切なものを次の中から選び、記号で答えなさい。
ア 脳内物質が感覚中枢を興奮させることと、「きれい」という感覚が生まれることの関係性を科学的に説明することはできないということ。
イ 脳内物質によって感覚中枢が興奮して「きれい」と感じる仕組みは科学的に説明できるが、それを自分の身体で実感することは不可能ということ。
ウ 心地よさを増幅する物質が脳内で分泌されることは観察できるが、それによって感覚中枢が興奮するかどうかは個人差があり科学的に説明できないということ。
エ 脳内物質のはたらきについて分析する脳科学と、たんぽぽを見て「きれいだ」と感じる心のはたらきを解明する学問とでは研究対象が異なるということ。
ここでポイントは句読点ごとにスラッシュ/をして正誤判別することです。
前半があっていてもいても、後半が間違っている可能性があります。
その逆ももちろんあります。
では、上記の選択肢をスラッシュで分けていきます。
ア 脳内物質が感覚中枢を興奮させることと、/「きれい」という感覚が生まれることの関係性を科学的に説明することはできないということ。
イ 脳内物質によって感覚中枢が興奮して「きれい」と感じる仕組みは科学的に説明できるが、/それを自分の身体で実感することは不可能ということ。
ウ 心地よさを増幅する物質が脳内で分泌されることは観察できるが、/それによって感覚中枢が興奮するかどうかは個人差があり科学的に説明できないということ。
エ 脳内物質のはたらきについて分析する脳科学と、/たんぽぽを見て「きれいだ」と感じる心のはたらきを解明する学問とでは研究対象が異なるということ。
スラッシュで区切ることができました。
あとは本文の答えの根拠と似ている表現には〇、本文から読み取れないなどの答えの根拠にならないものを×していきます。
ア 〇脳内物質が感覚中枢を興奮させることと、/〇「きれい」という感覚が生まれることの関係性を科学的に説明することはできないということ。
イ ×脳内物質によって感覚中枢が興奮して「きれい」と感じる仕組みは科学的に説明できるが、/×それを自分の身体で実感することは不可能ということ。
ウ 〇心地よさを増幅する物質が脳内で分泌されることは観察できるが、/×それによって感覚中枢が興奮するかどうかは個人差があり科学的に説明できないということ。
エ 〇脳内物質のはたらきについて分析する脳科学と、/×たんぽぽを見て「きれいだ」と感じる心のはたらきを解明する学問とでは研究対象が異なるということ。
ここで大切なポイントがあります。
それは×にした理由です。
なんとなくではダメです。
例えば、イの前半部分はなぜ違うのかが理解できないといけません。
×脳内物質によって感覚中枢が興奮して「きれい」と感じる仕組みは科学的に説明できるが、
答えは科学的に説明できないとなっているが、科学的に説明できると逆になっていることに気づくことです。
今回は分かりやすく例を出してみましたが、答えの根拠にならないパターンはいくつかあります。
①本文と逆の表現になっている。
②本文から読み取れない表現になっている。
③設問に対する答えになっていない表現になっている。
④言い過ぎの表現になっている。
などです。
これらが理解できて初めて選択肢の消去が出来ます。
ただし、ここで大きな落とし穴があります。
国語が苦手な生徒は答えの根拠が分からずに選択肢を見て消去しがちです。
もしくは誤った答えの根拠を元に選択肢を消去してしまいます。
そのため、選択肢で誤った箇所にチェックいれるためには、答えの根拠を正確に読み取る必要があります。
この答えの根拠についての説明は近々説明いたします。
いかがでしたでしょうか。
選択肢の誤った箇所に線を引くということは国語の問題を解くために必須のテクニックです。
ぜひこのテクニックをマスターして国語の偏差値を向上させましょう。
戸塚国語塾 前田
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